ある日の授業での一コマ。
前日までの復習として「~てもらいました。」「~てくれました。」
を使い、誰かにしてもらってうれしかったこと、について話していました。
ある学生から
「昨日、おばあさんが退院しました。」と。
続きが気になり、「うん、それで?」
「私はそのおばあさんにこれをあげました。」
(彼女の携帯についている手作りのストラップを見せてくれながら)
「そう!退院するから?」
「はい。それで、おばあさんは『ありがとう』と泣きました。」
「そう、とてもいいことをしましたね。おばあさん、本当に嬉しかったと思うよ。」
「はい、私に大好きと言ってくれました。」
「それが嬉しかったのね。」「はい!」
……
日本語がまだ十分でない学生たち。言葉では思いを伝えることは難しいことが多々あります。
それでも、退院のお祝いに、と心を込めて作ったその贈り物は
きっと、その方の心に温かいものを届けてくれたはずです。
相手の喜びを自分の喜びに変えられる素晴らしさ。
「ありがとう」
私からもあなたに…そう思う出来事でした。