本日、無事に修了・卒業を迎えるみなさん、
本当におめでとうございます。
終わりに近づき、これまで気がつけなかったことに
多く、気づかされました。
急に修了を決めたある学生。
成績は常にクラスでトップ。疑いもなく、進学するものと思っていただけに、
何があったのか、と思わざるを得ませんでした。
就職が決まったころから、クラスでの明るい表情が少し薄れ、
最後までがんばろう、と話をしたこともありました。
そんな彼女との最後の面談。
入室した彼女に「卒業を控えて、どんな気持ち?」と問うや、
目を真っ赤にし、言えなかった自分の思いを必死に伝えてくれました。
大好きなおばあさんが数か月前に病気になったこと。
そのおばあさんが働けなくなったこと。
治療費を払うのに家族が苦労していること。
おばあさんは今、無理に働いて家族を養っていること。
かわいそうでならないこと。
お母さんは進学を応援していてくれたこと。
長女である自分が家族のために稼がなければいけない、そう思うようになり、
進学を諦めたこと。
毎朝、学校に来ていたのに、それがなくなってしまうのが寂しくてたまらないこと。
彼女を抱きしめると、我慢していた涙、思いが溢れてきました。
自分で決めた道、それは、間違いではない。
選んだ道をしっかり進んでいけば、必ずいい未来に繋がる。
選んだ道を自分で正しい道にしていけばいい。
学びはいつからでも遅いことはない。だから、諦めないで、
自分の信じた道を進んでください。大丈夫。
私が彼女に言えたのは、これだけ。
これから式がスタートします。
大丈夫です。今回の決断は必ず明るい未来に繋がります。
1年間、ありがとう。
修了、おめでとうございます。